今日も高松塚古墳でいきます

画像
 1週間ブログを休んでいるうちに,結構高松塚古墳の解体作業が進んでしまいましたね。ん~っ(?_?)?Jリーグ?あぁ,何のことかなぁ?聞こえんなぁ?(アミバ風に)

 さて,高松塚古墳の石室解体作業で,私が休んでいた間に報じられたことを書いてみたいと思います。
 まず,北壁を取り外したあとに石室内を確認したところ,東西の側壁の壁画「飛鳥美人」にあった黒いカビが,昨年12月の時点より広がっていることが分かったことが新聞等で報じられました。
 カビは飛鳥美人の壁画の向かって右上,4人の女子像のうち最も左の人物の黄色い服の左肩など少なくとも3カ所で,他の壁画でも以前あったカビが拡大しているとみられる部分もあるそうです。この他,北壁との結合部分にも黒いカビが密集して生えていたとのこと。

 次は,石室の北壁と東西両側壁の接合部分の計5か所で朱線が見つかったことも報じられました。石室内がぴったり組み合わさるようミリ単位で石材を加工した技法「合欠(あいがき)」を施した際の目印とみられています。
 これは北壁を取り外したあとで見つかったもので,北壁は,東西両側壁との接合部分が2センチ凹状になっており,底部に長さ4センチの線(幅1・5~2ミリ)が残っていたそうです。
 東西側壁の接合部分でも,垂直に引かれた長さ10数センチの線を各2か所で確認。当初,側壁同士の接合部分をカギ型に加工するため引いたが,途中で加工する必要がなくなって線だけ残ったらしいとのこと。床石北端にも,北壁に対応する高さ3センチの合欠があったそうです。

 さて最後ですが,最初に出て来た西壁女子群像が確認できる石室の写真を文化庁が公開し,西壁を5月10,11の両日に取り上げることを発表しました。女子群像は東西の側壁に描かれていますが,カビや石材の状態から西壁を先に取り外すことにしたそうです。
 西壁の女子群像は,飛鳥時代の文化・風俗を伝える貴重な資料で,同古墳を代表する極彩色壁画。カラフルな衣装に身を包み,儀礼用のうちわや法具を持った4人の女性が描かれています。
 一方で,東西両壁の計9か所に発生していたカビを除去したことも発表しました。
 また,取り外された天井石は修理施設に搬入されました。描かれた星宿の星を表す金箔の剥落はなかったそうです。
 天井石には古代中国の星座「星宿」の一部が描かれており,「北方七宿」と呼ばれる星座の星を表した金箔が1300年前と変わらない輝きを見せていたと報道されました。
 因みに天井石が明るい場所で観察されたのは初めて。修理作業室前のスペースに置かれた石材の壁画面の南縁にあたる部分では,円形の金箔(直径9ミリ)十数個と星をつなぐ鮮やかな朱線が確認できたそうですが,壁画面は全体がくすみ,崩落寸前の浮いた漆喰や大きなひび割れも見られたとのこと。
 カビの殺菌や除去などの措置の後,5月1日にも修理作業室に運び入れるそうです。

 このネタを書く度に書くことですが,完全な保存作業には,かなり長い時間と多くの手間がかかることと思います。しかし,次の世代に素晴らしい宝を残すために,関係者の方々には頑張っていただきたいと思います。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック